野口体操の棚


野口体操入門 『野口体操入門−からだからのメッセージ』(岩波アクティブ新書) <☆☆☆>
著者: 羽鳥 操
出版社: 岩波書店  定価: 777円(税込)
「このような時代傾向のなかで、野口体操を指導している私の思いは複雑である。右肩上がりの時代に、からだの力を抜くことの大切さを主張し、時代に背を向けたかのような身体感で体操を指導した野口は、体操界からは無視されてきた。さまざまな問題が表面化し、解決策が見つからない今頃になって、野口体操が注目されるようになった。」
(「1 身体感覚を甦らせよう」より)
※値段が手頃で、写真が多く、読みやすいので入門書としてよいと思う。
野口体操 感覚こそ力 『野口体操 感覚こそ力』 <☆☆☆☆☆>
著者: 羽鳥 操
出版社: 春秋社  定価: 2,310円(税込)
「※動きが成り立つための絶対必要条件は、エネルギーの総量ではなく、同一の系の中において「差異」が生ずることである。
 ※運動能力が高いということは、その動きに必要な状態の差異を、自分のからだの中に、自由に創り出すことのできることである。自分のからだの中にその動きに最適な通り道を空けることである。」
(「感覚こそ力−モビールとバランプレー−」より)
※野口三千三が講義する教室の雰囲気がリアルに感じられる文章が素晴らしい。こちらを最初に読むのもいいかな、と思う。
アーカイブス野口体操 『アーカイブス−野口体操』 <☆☆☆☆☆>
出演: 野口三千三 + 養老孟司 + 羽鳥 操
出版社: 春秋社  定価: 3,045円(税込)
「たとえビデオ記録だとしても、生きて動いて話をして「野口三千三の世界」を展開する授業を、そのまま記録することは不可能です。養老孟司先生のおっしゃられた「イカを知るためにスルメを作って観察するようなもの」である危険をも、先生は私に知らせたかったのだと、今頃になって悟っています。(中略)たとえ映像は悪くても、音声が鮮明でなくても、家庭用のビデオカメラでごく自然に記録することに意味があると考えました。乱暴な言い方をお許しいただければ、記録が残らないよりはいい!と腹をくくったのです」
(「はじめに――なぜ家庭用ビデオカメラか」より)
※野口体操の特別講義が収録されたDVD付きの本。野口三千三(撮影時76歳)の安らぎの動きや逆立ちが見られる貴重な資料。
原初生命体としての人間 『原初生命体としての人間』(岩波現代文庫) <☆☆☆☆☆>
著者: 野口 三千三
出版社: 岩波書店  定価: 1,050円(税込)
「さらに、厳密に言うならば、人間のすべての動きは、右と左が同時に動くことは例外であって、ほとんどすべての動きは、右あるいは左の片方が主として働くのである。片方を主として働かすためには、腰の丹田を中心とする「ひねり」が絶対に必要なものとなってくる。」
(第3章 息と「生き」より)
※野口三千三の最初(初版は1972年、1996年に再刊)にして最強の著作。運動の「極意」を現代人向けに初めて言語化したのは野口三千三かもしれない。
野口体操 からだに貞く 『野口体操 からだに貞く』 <☆☆☆☆>
著者: 野口 三千三
出版社: 春秋社  定価: 1,890円(税込)
「私の体操はかたちじゃない。中身が問題なんです。気分が問題なんです。イメージが問題なんです。生き方が問題なんです。たとえ、私がやっている動きとまるで同じような形の動きをしたからといって、それで野口体操をやったことにはならないし、また、全く違う形の動きでもいいわけです。」
(「T 体操による人間変革」より)
※野口三千三の著作の中ではいちばん読みやすいかなと思う。もちろん内容は濃い。誰でも「鉄棒磨き」のエピソードには感動するだろう。
野口体操 おもさに貞く 『野口体操 おもさに貞く』 <☆☆>
著者: 野口 三千三
出版社: 春秋社  定価: 1,890円(税込)
「・人間が人間であることの基礎感覚は、地球の中心との「繋がり感覚」である。
 ・からだの動きにおいて、力を抜けば抜くほど力が出る。
 ・骨は車台(車体)であり、からだの重さがエンジンであり、筋肉は操縦者である。
 ・事実として筋肉の緊張が必要であるということは、意識的に筋肉を緊張させる必要があるということではない。」
(「T 地球上のすべての存在の究極のふるさとは地球の中心である」より)
※漢字(コトバ)に関する説明が大半を占める。決して読みやすい本ではないが、他の著作を読んだら、これも一気に読んでしまおう。
野口体操 ことばに貞く 『野口体操 ことばに貞く』 <☆☆☆>
著者: 羽鳥 操
出版社: 春秋社  定価: 1,680円(税込)
「感覚とは錯覚のことである。錯覚以外の感覚は事実として存在しない。
 理解とは誤解のことである。誤解以外の理解は事実として存在しない。
 判断とは独断のことである。独断以外の判断は事実として存在しない。
 意見とは偏見のことである。偏見以外の意見は事実として存在しない。」
(「V 感覚をひらく」より)
※野口体操の要点がまとまられた本。ただ、野口体操の入門書としてはどうか。『感覚こそ力』や『野口体操入門−からだからのメッセージ』をまず読んでほしい。

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